「新聞労連東北地連青年女性協議会」様 にて講演をさせていただきました【2012年11月2日】

新聞労連東北地連青年女性協議会
2012年11月2日東北各地の新聞社の若手、女性社員で組織されている「新聞労連東北地連青年女性協議会」様で講演をさせていただきました。

いただいたテーマは「若年者と女性の離職問題について」

若年者と女性が「辞めざるを得ない」状況になってしまうのはどうしてなのか?ということについてお話しをさせていただきました。
新聞社のホープの皆さんですから私がご説明するまでもなく、様々なデータを日々ご覧になっているかと思いましたが、若年者と女性の雇用環境に関するデータを基に実際に相談を受ける内容、そして、そもそも「キャリア形成」とは何なのか?ということをお話しさせていただきました。

皆さん本当に熱心で、講演後も沢山のご質問をいただきました。
特に女性の皆さんからは、育児休暇や介護休暇を取りながら働き続けるにはどうしたら良いか、そんな女性に周囲が出来ることは何か、工藤さん自身はどうやって乗り越えたのか、上層部に理解がない時にはどうしたら良いか、など沢山ご質問をいただき、時間が足りないほどでした。

新聞労連東北地連青年女性協議会今後は育児休暇よりも介護休暇を取得する人の方が増えるという予測もあります。女性も男性も育児休暇や介護休暇を取得しながら働き続けるということを、今後真剣に考えていかなければ日本企業は益々衰退していくでしょう。
育児や介護をしながら働き続けるには周囲の理解や本人の努力や覚悟が必要なのは言うまでもありませんが、私は周囲に理解を求めるのであれば、もっと自分の置かれている状況を周囲に伝えることや、「助けて」と声を出して言うこともとても大切だと思っています。

その為には、「助けてあげたい、力になってあげたい」と思ってもらえる様な存在になること、「今は大変でも、会社に残ってもらいたい」と思ってもらえる様な実績を積んでおくことが大切だということも言うまでもありません。私はだからこそ、誤解を恐れずに言えば20代の独身で元気なうちは馬車馬のごとく働くべき!ともお話しします。

よく「ワークライフバランス」という言葉の意味をはき違えている人がいます。そういう人は、「常に」仕事とプライベートのバランスが取れていないとダメだと思っているので、残業が多くてプライベートな時間が取れないと不平不満を言うことも多い。でも、本来「ワークライフバランス」というのは人生をトータルで見たときに、バランスが取れるように考えるものです。

ですから、子育てや介護で仕事の時間を減らさなければならない時期に、しっかり休めるように自分の力をつけておくべき時期には、しっかりと勉強し、働いて、自分の実力、居場所、信頼を作っておかなければならないのです。そして、「キャリア」という言葉の本当の意味もきちんと認識されていないが故に、育児や介護の時期を「キャリアダウン」と捉えてしまうことも多いのだと感じています。

キャリアとは人生そのものです
「育児も介護もその人のキャリアになっていく」そう考えたら、「介護休暇のために仕事を休むからキャリアアップ出来ない」という考え方そのものがおかしいのです。とはいえ、そういう認識がない周囲の理解がないというのが現実。だからこそ、「今」だけでなく長いスパンで物事を捉え、「ふんばり時」をふんばり抜く準備も必要なのです。

そして、これもいつも言っていることですが、
子どももお年寄りも国の宝です。
お母さんも宝。
育児、介護をしている人もまた宝。
それを支える周囲の人も宝。
皆で支え合って、生きていかなくては・・・と思います。

今回この様な機会をくださったデーリー東北新聞社様をはじめ、東北各地の新聞社の皆さまに感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
皆様のご健康と今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。